「はぁ?」 呆気にとられ、ボーっと立ち尽くすあたしの耳元で。 「だって。 由梨ちゃん言うつもりなんでしょ? 今夜♪」 玲王がコソコソ囁く。 「へ? い・・・言わない! 言わない!! 言うわけない!!」 綾瀬涼に。 “抱いてください” なんて、言うわけないじゃん!!! 顔を真っ赤にして反論するあたしに。 「え? 言わないつもり? もったいない」 玲王は人を小ばかにしたような表情を浮かべる。