それからは誕生日会と同じ様に騒いだ。
みんなの顔はお酒を飲んでいるせいかほんのり赤い。
あたしはもちろんジュースだけど。


要と修二はさっきからすごい量のお酒飲んでるけど、全然赤くなってない。2人ともお酒に強いみたい。




それにしてもこんなに楽しいクリスマスは初めてだな。
家ではこんなに派手にクリスマスを祝った事がない。
ケーキとご馳走が用意されてて、みんなで一緒に食べるだけだった。



『クリスマスはたいして特別な日じゃない』今まではそう思っていた。


でも、みんなのおかげで『特別』だって思えた。
こんな楽しい日を特別じゃないって言うなら、なんて言えばいいの?






「さくら。手出して。」





みんなの騒ぐ姿を見ていたあたしに要が声をかけてきた。
あたしは要の方に体を向けて、言われた通り手を出した。


何だろう?って思いながら。



「メリークリスマス。」



そう言ってあたしの手の平に綺麗にラッピングが施された小さな箱を置いた。



これってクリスマスプレゼント!?