「おい! 大丈夫か」 一瞬気を失っていたみたい。 ぺたぺたと、リクの手が私の頬を打つ。 「別に。何でもない」 「何でもない、って顔じゃないだろ。真っ青だぞ」 「うるさい」 「おい」 リクが私の腕を掴もうと手を伸ばす。 それに負けない速度で、シャツを脱がされる際に自由になった腕を、リクを振り払うように上げた。 その瞬間、私の身体ががくりと傾いたのを感じた。 視界は床へ。