顔を上げて彼女の顔を見ると、目尻に涙が残っている、

―泣いたんだ...

泣かせたのは…俺か。


…いくら一人が慣れてるとはいえ、女子だし一人は怖いはず。

俺、何であんな馬鹿なこと言ったんだよ。



でも、なんだろう…

その涙をもう見たくない。

笑顔で俺の名前を呼んでほしい。

その笑顔を守りたい...


そして、ケータイにアドレスを交換するよう言った。

俺から言うのなんて初めてで、ちょっとドキドキした。


それに、"連絡しろよ"って自分の口からすんなり出たのにも、照れた。

顔が赤くなるのがわかってさらに恥ずかしい。


自分の家に戻り、アイツにメールする。

これで、もう大丈夫だろう…

そんなことを思いながら、引っ越して初めての夜が終わった…