月・影

「じゃあ……こんなところでこうしている間も俺たちは狙われているのか?」




丈は頷いた。




その時だった。




大きな音ともに辺りが急に濃い霧に包まれた。




「ちっ。敵か!? 光!!」




しばらくすると、霧の中に人影が見えた。




「あ…あれは…。」




霧の中には、星がヴァンパイアを引き連れて二人を取り囲んでいた。




「今日こそお前を貰っていく!!」




星がそう叫ぶと、丈が何か言い返そうとしたが、光がそれを制した。




「……分かった。着いて行くよ…。」