小さな背中はいつまで見れる?

彼女は、僕のほうをさっきからじっと見ている。スタスタと早歩きをしながらこっちに向

かってる。

「さっき、見てたでしょ?あたし、ずっと見てるの知ってたんだよ」

彼女はすごく怒っていてもなくて、なんだか・・・さびしい表情を浮かべていた。

誰が見てもすぐにわかる。

「いいよ。別に・・・。あたし、あんな連中大嫌いなの!生きることをバカにしてる!!

何が、彼氏だよ。何が、消えろだよ・・・」

 彼女は、なんだか・・・変わった人?だった・・・。どうして、そんなに生きることに

敏感なんだろう。

どうして、そんなに命に敏感なんだろう。

どうして、そんなに人に敏感なんだろう。

 僕には、わからない。どうして君が今ここで涙ぐんで石を蹴ってるのか・・・。

「どうした・・?」

「何もない・・。いいよね。あんなに、バカにできて・・・」

「えっ?」

僕は、驚いた。彼女は、さっきまでとは違った。

 幼稚園児のように、顔をぐしゃぐしゃにしながら僕の手をとって強く強く握っていた。

 スーパーヒーローは何処へ行った?
 
「ねぇ、さっきから君どうして急に泣いたり怒ったり・・・どうして、そんなに敏感なん

だ?そぉ・・・なんというか・・・命とか寿命とか・・・」

「そんなの、今知って何になる?あなたが、知って何になる?絶対に、言わないから。」

 どうして、そんなに自分の身を隠そうとするのだろう。でも、今それを聞いてしまえ

ば・・・・なんだか彼女からの反発が・・・