夜空に咲く僕たちの願い



きっと「気に入らねぇな」って思ってるはずだ。
会話を変えよう、それが一番だ。
「あのさ」と言いかけたとき、翔太が口を開いた。





「高城渓斗…キミって顔もかっこいいけど中身もかっこいいだね。僕が負ける理由が分かったよ」




真顔でこう言う翔太に戸惑っている渓斗。
当たり前か。いきなり名前を言われて意味の分からない発言をされたら誰だって今の渓斗の表情にもなるさ。

良かった、喧嘩口調じゃなくて。
翔太が渓斗を見つめていた意味は尊敬の表しだったようだ。




「俊介…誰?」




引き笑いをし、渓斗は言う。




「あ、さっき友達になったばっかの間宮翔太。こいつ変わってるけど話しがすごく合うんだ」



「俊介くん失礼だよ。僕は変わっていないよ?ちょっと人と違うだけ。よろしくね、渓斗くん」




にこっと笑い渓斗に手を差し出した翔太。
渓斗は警戒をしていたが翔太の手に自分の手を合わした。