夜空に咲く僕たちの願い



自分たちのクラスは入学式前に送られてきた教科書と一緒に入っていた手紙に記されていた。俺は1年B組。渓斗も同じだ。でも瑠花は違うクラスになった。
隣のC組。
悲しんでいたが「恋愛をしたい」という瑠花にとっては好都合だったのかもしれない。
俺たちの視線を気にせずに恋愛できるからだ。


こう言い聞かせてるだけ。
俺のみっともない強がり。
見逃してください。



門をくぐると別世界。
さまざまな人がいた。
髪の毛の明るい人、着崩した制服の人、大人っぽい人もいれば幼い人もいる。



周りを見渡すと瑠花はある二人組に掴まっていた。




「あいつ…。一人で行動すんなってあれほど…」




その光景を見てかなり腹が立ってしまう。
なぜならばその二人組が男だからだ。
入学式早々ナンパですか。




「あーぁ、瑠花捕まっちゃったよ。中学のときと同じじゃん」



「渓斗はここにいろ。俺行ってくるわ」