「何よ…急に!!160センチだけど?成長したのは俊介でしょ?どんどん大きくなってくじゃない。もうとっくに抜かされてるわよ。それに渓斗だって!」
「俺はまだ174センチだよ。俊介の方が高いし」
「まだまだ伸びると思うな、俺。最近関節が痛いんだよね」
笑いながらこう言うと瑠花は小さな声で言葉を漏らした。
「それ以上大きくならないでよ…」
その言葉を俺は聞き逃した。
別に大した意味などないと思ったから。
それになんて返したらいいか分からなかったから。
つり革を持つ手が滲む。
あー早く着かないかな。
緊張してもたないよ…
すると電車がカーブを曲がったのか思いきり揺れた。
そして瑠花が足場を無くしたのか俺にしがみつく。
咄嗟に瑠花の肩を掴んだ。
「瑠花、大丈夫か?ほら、ここに掴まって」
スペースの空いた手すりに瑠花の手を掛ける。
瑠花どうしたの?
顔…真っ赤だよ。


