こんなに近くにいるのにどうして届かないのかな。
手を伸ばせばキミに触れることが出来るのにどうして心は離れているのかな。
やばい、涙が零れそうになる。スキップをしながら空を見上げる瑠花を見ていられないよ。
瑠花はどんな恋愛をするの?
どんな人とキスをするの?
どんな人と結婚をするの?
それは、俺じゃない?
唇を噛み締めて地面を見る。
桜の花火が人に踏まれて跡形もなくなっている。
あぁ、俺みたいだ。
「瑠花はさ、何で恋愛したいの?今までそんなこと言わなかったじゃん」
すると渓斗が俺に気を効かせたのか、瑠花にこう質問をした。
「だって大人に近づいたんだもん。したいことをするの。ただそれだけよ…でも瑠花は勇気がないからできるか分からないけど…ね」
「そっか、今は気になる人とかいるわけ?」
瑠花と渓斗の声が鮮明に聞こえてくる。
俺はただ下を向いて聞いていた。


