朝は特にそうなんです。
俺は毎朝瑠花の髪の毛をといてあげている。
渓斗はモーニングドリンク担当。
やっぱり俺って瑠花の執事か?
化粧台に置いてあったキラキラのスパンコールがついたクシを手に取る。
渓斗は瑠花に言われた通り、ココアを作るためキッチンに向かった。
「瑠花、後ろ向いて。」
「はーい!」
素直に俺に背中を向ける瑠花。俺は高鳴る鼓動を抑えて髪の毛にクシをとおしていく。
瑠花の髪の毛を触りたい症候群が発症されてわずか10分足らず。
俺の欲望が満たされている。
でも望んでいたのはこれではなくて。
恋人のように優しく撫でたいのだ。
これは母親の役目のようなものだろ?
意味が違う、意味が。
瑠花は手鏡を持ち、化粧をしていく。
元々可愛いのにそれ以上どこを化粧するんだよ、と毎回思うが本人は気にくわないらしい。
「どこが?」と聞いたら「薄い眉毛」と即答された。
その日から眉毛を確認してしまう俺がいる。


