だけどこれから先、瑠花のことを一番に愛しているのは俺だと言うことは忘れないで。
俺ははぁっと息を吐き貰ったマフラーに顔を埋めた。
新品臭いそれが落ち着きを取り戻す。
「…瑠花の…幸せにするには俺じゃないって気付いたんだ」
「勝手に瑠花の幸せを決めないで。」
「うん、本当に勝手すぎると思う。それに最低だって思う。だけど瑠花が好きだから、瑠花には幸せになって欲しいんだ。俺のあの願いを叶えてもらいたい。俺はそれを見たいんだ…」
目を閉じて想像する。
未来の瑠花を。
純白なドレスに身を纏い綺麗にメイクをされた瑠花を。
隣にいるのは俺ではないけれどそんな姿を見られて俺は幸せだと感じる。
俺の答えは間違っていなかった、とそう思えたら…。
「俊介はそれで幸せなの?」
瑠花の質問にしばらく考えてから小さくこう言う。
「うん、幸せ。」
「……そう。分かった。俊介が幸せなら…いいよ。」
瑠花は納得したようだった。
もっと泣き喚いてすがり付くと思っていたのに案外冷静だった。
だが俺は本当の意味を知らないでいた。
瑠花の優しさに気づくのは、もっと先のことだった―…


