味方になってくれる人が一人でもいるのならば、人間は真っ直ぐ前を向いて生きていける。
悪いことをしようとしたときに「ダメだよ。」と言える勇気があるのなら、その人を救えるんだ。
味方のいる人間は幸せだ。
それだけで生きていると実感できるのだから。
「渓斗、ありがとう。自分に決着つけてくるよ」
俺は大きく手を振り渓斗に別れを告げる。
そして待ち合わせの駅まで足を運んだ。
その間何度も何度も泣きそうになった。
だけど半べその姿で瑠花には会いたくない。
瑠花と会うときは笑顔がいいから。
駅前のベンチに座り、はーっと息を吐いた。
白く色づく息は空気と混ざり合い透明となった。
やはり何事もクリアにしないと始まらない。
モヤモヤを残したまま過ごすなんて出来ないのだ。
「俊介ー!!」
遠くの方から瑠花が走ってこちらに向かってくる。
耳当てをし、ダッフルコートに身を包んだ瑠花が可愛くてたまらない。
高鳴る鼓動はあの真実を聞いた前と変わらなかった。
キミと兄妹でも俺はやっぱりキミが好きでたまらないみたいだ。
「瑠花、そんな走ったら危ないよ」
危なっかしいところも無邪気に笑う姿も。
俺はキミに夢中なんだ。


