夜空に咲く僕たちの願い




甦るあの記憶。
渓斗が昔俺に言ったあの言葉。「死にたいって思ったことあるか?」




「……あぁ、昨日行ったけど本返し忘れてさ。期限が今日までなんだ」




「渓斗…お前何かあったか?さっきから顔色悪いし」




しばらくして渓斗は「何でもない」と小さく笑い携帯をカバンにしまい教室から出て行こうとした。

待てよ。
ちょっとお前の態度変じゃないか?
俺を騙せるなんて思うなよ。
何年一緒にいると思ってるんだよ。



俺は立ち去る渓斗の腕を強く掴む。
その瞬間…




「…触るな!!」



教室に響いたのは渓斗の怒鳴り声だった。
そんな声を聞いたのは初めてだった。
唖然とする俺。
渓斗の腕を掴む手が徐々に弱まっていく。


驚いて何も言えなかった。
そして渓斗は俺を睨み、その場を去って行った。
何かに追われるかのように。


あんな取り乱す渓斗がいるなんて…。

信じられない光景だった。




「俊介くん…どうしたの?」