夜空に咲く僕たちの願い




「…そうだったんだ…」




「でも付き合ったは本当に最近だよ。修平くんが家庭教師してくれてたのは中学2年生まで。春からは高校の先生になっちゃったから。3年生のときは塾に通ってたの。本当は修平くんに教わりたかったけど…どうしても一緒にいたかった…それだけ好きになってたのかな」




頬を真っ赤に染めて語る満里奈が幸せそうだった。
次第に消えていく責めだらけの言葉。
翔太のことも気になるけれど、満里奈の話を聞いていたらイライラしていた自分が情けなく思えた。
自分は何でこんなにも心が狭いのかなって。
広い心を持てたのなら、あの時翔太のあとを追って励ましたりできたのに。
ううん、励まさなくてもいいんだ。
ただ一緒にいれさえすればいいんだ。
それだけで人間は救われる。





「え…最近なの?」




「本当に最近だよ。修平くんが家庭教師をやめてから連絡はたまにとってたりしてたけど…ここの高校に就任したって聞かされて私ここの高校を志望したの。私って単純だよね。」




小さく笑みを溢す満里奈がまるで自分のようだった。