納得しようとしても納得できずにただイライラしてしまう。
砂利を蹴ったり、腕組みをしてみたり。
何も面白くのない曇り空を遠くまで眺めたり。
自分を落ち着かせようと必死だった。
「修平くんは…私の家庭教師だったの」
「え?家庭教師?だったってことは今は違うってこと?」
「うん、私が中学2年生のときの。向こうが大学生で…。」
「じゃあそのときから付き合ってた…わけ?」
瑠花があまりにもスローペースで話すものだからその言葉の意味を理解するのにそんなには時間がかからなかった。
ここで瑠花が淡々とと早口で喋ってくれたら聞き逃すことだってできたのに。
でも仕方ないか。
それだけ驚いてしまう内容なのだから。
「初めは先生と教え子だった。でもずっと一緒いたら修平くんが大人に見えて…かっこよく見えて…いつの間にか好きになってた。でも修平くんは人気者だったし…私なんて好きになってもらえないって思ってたから…」


