渓斗の言葉では納得できなかったのか、瑠花は渓斗の顔を覗き込み、もう一度聞いた。
「何で?教えてくれたっていいじゃん」
「だから一生分からないって言ってるじゃん。理由は瑠花が鈍感だから」
「なによ…それ。瑠花は鈍感なんかじゃない!!」
「はいはい。読書に集中したいから静かにしてもらえます?」
渓斗の上手い対応の仕方に感心する俺。
心の中で大きくガッツポーズをした。
すると立ちすくむ俺の足元に近寄ってきたのは翔太だ。
そして小さな声で何か囁いた。
「俊介くん、そろそろなんじゃないですか?」
にやりと笑う翔太に俺は「うるさい」と顔を真っ赤にして一言返す。隣では満里奈な笑っていた。
腑に落ちない瑠花はひねくれたのかアスファルトの上に座り空を眺めていた。
そんな子供っぽいところも大好きなんだ。


