瑠花が向かったのは校内で一番空に近い屋上だった。
大きな音を立てて屋上に入っていく瑠花。
俺は必死になってあとを追っていく。
解放感のあるそこには、読書に夢中な渓斗と、仲良くお喋りをする翔太と満里奈がいた。
「あ、俊介くんと瑠花ちゃん」
「ちょっと!!渓斗!!聞きたいことがあるんだけど!!」
瑠花は読書する渓斗の本を取り上げて声を張り上げた。
俺は呼吸を整えてそれを見つめる。
瑠花のやつ…全力疾走して体えらくないのかよ。
運動が得意な俺でさえちょっと堪えてるのに。
「何を?」
本を取り上げられたのか、渓斗は明らかに不機嫌な顔を見せた。
「渓斗は知ってるんでしょ!?俊介の好きな人!!」
その瞬間、そこの空気は変わった。
シーンと静まり、誰もが瑠花に視線を集めた。
俺は祈るように渓斗を見つめる。
「…瑠花には一生分からないよ」
渓斗はそう言って瑠花の手から本を取り上げた。


