一通り集め、俺はそれをゴミ箱に捨てた。
「渓斗が辛いって思うなら俺は渓斗を笑ってくれるように面白い話を考えるし、渓斗が死にたいって思うなら俺は“生きたい”って思うまで隣にいてやる。」
「…俊介…」
「俺も正直“生きる”って何か分からなかった。でも生きてるからこそ出来ないことだってあるし、こうやって今みたいに会話だって出来てるんだろ?渓斗も生きてるんだ。だから精一杯生きよう。俺たちまだ15歳だぞ?これから何が起こるか分からないじゃん」
優しく微笑みかけると渓斗の口元が緩んだ。
生きる希望、少しでも湧いてくれたかな。
渓斗なら出来るよ。
だって頭良いし、かっこいいし、スポーツ万能だしさ。
「あんまり悩むなよ。そんな悩んでたら頭から煙が出てくるよ。気楽に考えればいい。もし今日悪いことがあったとしても明日は良いことがあるかもしれない。それはさ、生きているから分かることなんだ。そうやって考えると生きることって楽しいんじゃないか?」


