お前は生まれたら生きているんだ。
生きているからこそ「死にたい」なんて思ってはいけない。
そんなのお前に命をあげた神様が可哀想だ。
お前を生きさせてやりたいと願ってこの世界に命を授けてくれたんだ。
犬でも猫でも、虫や花でもなく人間の一人として命をくれたんだ。
死にたいって思うなよ。
神様が泣くだろ。
神様が辛いって思うだろ。
渓斗…お前はもっと周りを見るべきだ。
「渓斗は間違ってる。自分は一人だって思ってるだろ?俺がいるだろ。何で頼ってくれない?そんなに頼りないか?俺は渓斗の味方だよ。前に言ってくれたよな?俺の味方だって。だから俺もお前の味方。…こんなものいらないだろ」
俺は落ちている紙切れを一枚ずつ拾っていく。
ぐしゃっと音が鳴るそれを渓斗はじっと見ていた。
「渓斗は何に悩んでるんだよ。まぁ言いたくなかったら無理矢理聞かないけどさ。言わなくていいからこういうことは思うな」


