俺は何を迷っていたのだろう。何を考えていたのだろう。
馬鹿みたいだ、そんなの。
自分の無力さが恥ずかしかった。
俺は唇を噛みしめて自分を思いきり責めた。
「俊介くんは悪くないよ。そう友達に聞かれたら驚くのは誰だってそうだよ。でもその友達がいなくなる前に救ってあげて?いなくなった後に救おうとしてもそれは意味ないことだから」
月の丸と外灯の丸、そして翔太の涙の丸がどことなく似ていた。
「うん、ありがとう。翔太はその救ってくれた友達とは今はどうなってるの?」
「話しかけてくれた日から少し経ってから僕の転校が決まったんだ…両親が離婚して。転校の日にその友達が教えてくれたんだ。流れ星の意味。前にこのこと言ったよね?友達の名前は流星。今でも遊んだりするよ。今じゃ親友だよ」
「そっか、良かったな。じゃあ翔太はその流星っていう友達のためにも生きなきゃな」


