そういえば入学式のときにも言っていたよな…
俺が「悩みなんて無さそうだよな」と言ったら逆ギレされた。渓斗の悩みって何?
深刻なことなのかな…。
教室に戻るとそこには翔太と満里奈がいた。
屋上から帰ってきたのか。
そういえば雅也くんとどうなったかな?
「翔太、あれからどうなった?」
「もー俊介くんと渓斗くんが居なくなったから大変だったよ。何で逃げちゃったんだよー」
「ごめん、ごめん。で、何が大変だったの?」
すると翔太と満里奈は沈んだ表情を見せた。
二人は目を合わせて何か交信している。
「…俊ちゃん…今日ね?瑠花ちゃんと先輩が一緒に帰ることになっちゃったよ。先輩が無理矢理…っていうか…誘ってて…」
「えっ…まじ?」
「だから俊介くんのせいだからね。僕と満里奈っちは何も言えないから隣で聞いてただけ。」
ま…まじかよ。
だって今日帰りに発売される雑誌買いについてきてって言われてたのに…
その役目は…俺じゃなくてもいいってこと?
どうしてこんなにも上手くいかないのだろう。


