自業自得、これが今の俺にぴったりだった。
瑠花のクラスまでは5歩あれば余裕だった。
ドアから顔をちらりと出すと再び衝撃が襲った。
満里奈の言った通りだった。
教室の後ろのスペースに瑠花と雅也くんがいたのだ。
仲良く会話をしている。
時折見せる瑠花の笑顔が無性に腹立った。
何でそんな楽しそうに喋ってるの?
雅也くんが好きになった?
まさか、そんな冗談はやめてよ。
そう言ってきたって信じないからね。
「あーぁ、俊介くんがもたもたしてるから先越されちゃったね」
後ろからため息混じりに翔太の声が聞こえてくる。
ちらりと横目で見るとやはり翔太がそこにいた。
それと悲しそうな表情をした満里奈も。
「うるさい!何で今なんだよ。もう一週間も経ってるのに…」
「それが先輩の作戦なんじゃないの?俊介くん戻ろ。いつまで見てても変わらないよ。きっと俊介くんが変わらなきゃ変わらないから。授業始まるしさ」


