「……すめらぎ……ろう」 そう呟き、更に確認する様に辺りをキョロキョロと見回す。 そこはあの大きな大樹のある中庭だった。 ……間違いない。 ここは……皇楼。 ……でも……どうして? 有り得ない光景に、不安と焦りに瞳を揺らしたまま、茫然とその場に立ち尽くした。