あれから私達は廃ビルに戻って来た。 ……残る石は小金家の本堂にある。 小金井家には明日、日が昇ってから向かう事になっていた。 皆はそれぞれ自由な時間を過ごすと、壁に背を付いたまま眠ってしまった。 私は一人寝つけず、ビルの屋上で空を見上げている。 ……これからどうなるのだろうか。 空に浮かぶ美しく……何故か悲しく見える月を見上げたまま、ギュッと膝を抱えた。 ……あと二つで石は揃う。 そうしたら私達は皇楼に向かい……結界を壊す。