「……ねこ?」 私の唇が勝手に動き、そこから幼い少女の声が漏れる。 その幼い私の呟きと同時に、バッジが白い煙に覆われた。 そして次の瞬間、少年の手の平に……黄色い猫が姿を現した。 まるでぬいぐるみの様な黄色い猫は、私の肩に飛び乗ると私の頬に体をすり寄せる。 「……かわいいね」 その私の呟きに、少しだけ見える少年の唇が……微かに笑みを浮かべた。