そっと目を開くと、辺りは白い霧に包まれていた。 ……ここはどこ? そんな事を思いながら辺りを見回すと、そこはどうやら公園の様だった。 焼ける様な夕焼けの公園。 その中で私は……泣いていた。 声を殺し、ポロポロと涙を流したまま、一人ぼっちの公園でブランコを揺らしている。 ……どうして……泣いているんだろうか。 その理由は分からない。 ただどうしようもない悲しみと孤独に、涙は溢れる様に頬を伝って行く。 すると目の前に、誰かの気配を感じた。