「それで……結界への入り方は分かった。それからどうする?」 「結界の封印を解く。初代巫女により封じられている鬼を解放し、結界を壊す。その為には、あと五つの石が必要になる」 父の問いに魏戎はそう答えると、窺う様に木住野さんを見つめる。 「これ……ですね」 そう言って木住野さんはポケットから何かを取り出すと、それを私の目の前のテーブルに置いた。 それは……小さな石だった。 灰色のどこにでもある様な、普通の石。