「これは……太陽と月の石」 魏戎が少し驚いた様に石を見つめ声を漏らす。 「こ、これが?」 手の平の石は何て事の無い普通の石で、その辺の道端に転がっている石と何の見分けもつかない。 ……ただの石じゃん。 そんな事を密かに思ったその瞬間、石から眩しい光が放たれた。 すると手の平の上の石は静かにその光を取り込み、綺麗な宝石へと色を変えた。 夕焼けの様なオレンジ色の石に、曇り無く透き通る透明な石。