「にゃ」 それを見て猫は満足そうに頷くと、次の瞬間、元のバッジの姿に戻ってしまった。 「これで……おしまい?」 バッジに向かってそう問い掛けると、「にゃ」と小さく返事が返って来る。 ……なんかよく分からないけど……いっか。 猫の答えに納得し静かに頷くと、キシっと言う微かな音が聞こえた。 その音にビクリと身を竦め勢いよく振り向くと、そこには……彩乃さんが立っていた。