木住野さんに連れられ部屋へと入ると、そこには眞水さんが居た。 眞水さんは何かを考える様に窓の縁に腰掛け、静かに空を見上げている。 「困った事になりましたね」 そう言って木住野さんは困った様に笑って首を傾げた。 「どうする事も出来ないさ。俺達には何も出来ない」 眞水さんがそれだけ言うと、暫くの間、沈黙が続いた。 ……火伏さんはどうなるのだろうか。 それに……お父さんは?