「アンタの心臓を喰らえば、すぐにでも皇楼に侵入する事だって出来た筈なのに」 彼は真っ直ぐに私を見つめたまま、そう問いかける。 その瞳はまるで全てを見透かしてしまう様に鋭く、それに囚われる私の心臓がドクドクと鼓動を速めた。 ……この公園に向かう間に、魏戎は言った。 鬼と組んだ事を絶対に誰にも言ってはいけないと。 そんな事が知られれば、私は死ぬまで幽閉され、少しの自由も与えられなくなると。