「にゃ」 小さく鳴いた猫を見つめる。 黄色い体に長い手足。 ビー玉の様な円らな瞳に、二足歩行の不思議な猫。 ……これが……上位の式神? 人畜無害そうなこの猫は、そんな大きな力を持っている様には全く見えない。 「にゃ?」 マジマジと猫を見つめる私に、猫は私の肩に乗ったまま、不思議そうに首を傾げた。