小走りで家へと向かうが、このままではあと十五分くらいは掛りそうだった。 家の門限は七時に設定されていて、そこを超えると父の容赦ないお説教が始まる。 しかしちゃんと理由を説明すれば分かってもらえ、その事をネチネチ言われる事はなかった。 しかし、最終門限の九時を超えると……話は大きく変わる。 家の扉を開くなり『この馬鹿者がぁああ!!』と、近所迷惑も考えない父の怒声が響く事だろう。 そしてそれから暫くはどこに行くにもイチイチ干渉され、中々外に出してもらえなくなる。