「今、魏戎(ギカイ)と魅麗(ミレイ)が話してる。二人は気紛れだから僕にはどうなるか分からない」 少年はそう素っ気なく答えると、また私に背を向けて部屋から出て行こうとする。 「……私は殺されるの?」 少年の背中にそう呟くと、少年は歩く足を止めた。 「あの男が言ってた。私の心臓を食べれば、力が手に入るって」 その言葉に少年は私に背を向けたまま少し考える様に俯くと、それからそっと私を振り返った。