短編集


  時計が直ったら
  また散歩に行こう
  食事をしに行こう


 ほうらね、やっぱり。
 あなたはわたしの勧めた空想小説を、睡眠時間を削って読んでいた。残り数ページ、目が潤んでいることを気付く様子もなく。