princess~私の宝物~

2人で主人公を出来るなんて嬉しすぎる。

「利香*やったね」

「うん。2人で一緒に主人公だもんね*嬉しいな~」

1年生も上達して始めのころよりも、とってもうまくなっている。

その中でも1年生の坂田莉那(さかたりな)が昔、演劇の経験があるだけに上手い。

初めての演劇発表会の時はそれほど目立たなかったけど、この期間でチカラを発揮にて確実に他の1、2年生より上手い。でもオーディションでは、利香と私は97点。莉那が89点だった。主役が出来なくておちこんでいるようだった。そんな莉那に気付いた、部長の利香は声をいっぱい掛けてあげていた。

「莉那。あんまり落ち込まないで、まだ1年生なんだから!!! ね?*」

「・・・・」

むすっとした顔で無視する莉那。

やな奴~~~~。


「なんで利香先輩と姫奈先輩ばっかり・・・。あたしだって頑張ってるのに」

独り言のように呟いているけど全て聞こえていた。するとヒラタカが、

「おい坂田。お前そんな事いってる時間があるなら練習しろ。あと文句あるなら先生に言え」

「・・・・」

また無視。利香がそんな莉那を少し気にしているようだった。

「利香。あんまり気にしないほうがいいよ」

「でも・・・。莉那も自分なりに頑張ってるんだよ?あたしは莉那の演技好きだし・・・」