羽琉は少し目を見開いた


そして、満面の笑顔で


「…ただいま」


そう、言った


きっと、たった一言の言葉に


私たちはたくさんの思いを込めているんだと思う


羽琉…


おかえり


短い時間だったかもだけど


私たちには凄く長く感じられたよね


1人でいろいろ頑張ったね


もう、1人じゃないよ


私がいる


お父さんがいる


お母さんがいる


愛がいる


そして───鬼龍がいる


もう、二度とあんな過ちを犯さないで


あなたは、優しい人だから…