ふと佑を目で追ってみた。 佑はかばんを肩にかけてささっと廊下に出てしまった。 はぁ と私は小さくため息をついた。 私もかばんに手をかけて帰ろうと席を立つ。 「ゆーきちゃん、帰ろうか」 ニコニコ顔で笹山くんが私に近づいてきた。 「あ、笹山くん、ごめん一緒には帰れない」 私は笹山くんに告げて廊下へと出る。