夕暮れ。一機はやっと新潟に着くと、白いユリの花を買って、お墓へと続く石段をゆっくり登った。

目の前は少し薄暗くなりかけて、石段を登り終えると、もう誰もいなかった。

北条家の石碑の前に立つと、北条希望。確かに、希望の名が石碑に刻まれてきた。
石碑にはまだつけたばかりの線香と、白いユリが飾れていた。

一機は、そっとユリの花を石碑におくと、手を合わせ希望に語りかけた。

「俺未だに、希望が死んだ何て信じられないんだ」

「覚えてるか?俺が、銃剣道がやりたくて神奈川の名門校に合格した時の事」

「俺あんとき、お前に告って振られたよな」

「俺高校行って、強くなる。もし俺が全国で一位になったら、俺と付き合ってくれるか?」

「あんときお前、他に好きな人がいるからて、振ったよな…」

「でも俺未だに、お前の事好きだったんだぜ」

一機は、現実を受け入れられないまま、石碑の前で泣いた。

「希望約束する…俺…今年また、全国で一位になる」
「だから希望、長原先生と見守っていてくれ」

零と一機、お互い誓いあった優勝。

「ただ、あんなに一緒だったのに」

誰が望んだだろうか、この3人のこんな結末を…