誘ってみるだけなら… でも、断られたら… ぐるぐると頭を巡るさまざまな気持ち。 先輩とお祭り、行けたら最高だろうな。 『たまには、頑張ってみたら?』 「っ…」 受話器越しには伝わらないけど、小さく頷いた。 影は光にはなれないけど せめて真っ黒な影じゃなくて、明るい影になりたい。 みんなを不安にさせるような影じゃなくて、みんなを安心させられる影になってみたい。 「……電話とメール、どっちがいいかな?」 そう言ったあたしに、美央が『キャーッ!!』と叫んだのは言うまでもない。 .