『ホントに...なんでもないの・・っ』 ポロポロと大粒の涙が零れおちる。 『ごめ...ん。なんでもなっ...』 最後の一言を言い終わる前に先生は私を抱きしめた。 「...俺の前では我慢すんな」 石鹸の匂いがする。 甘い香水の匂いと 苦い煙草の匂い。 とは違う。 先生の匂い...。