「ねぇ…大樹」 涙がおさまっても 大樹から離れようとしなかった。 もっと大樹の体温を感じていたかった。 そのかわり 少し顔を上に上げて大樹を見つめた。 「ん?」 大樹の優しく微笑む顔に 私は顔が赤くなった。 「大樹の夢って何?」 「俺の…夢?」 大樹は目を丸くして 私を見つめた。 唐突すぎたかな? でも急に気になったんだ。 大樹の夢ってなんだろう、って。