机に突っ伏し、私は茉央が起きないことを願いながら、かーくんの帰りを待っていた。



多分…
そろそろ帰って来る。



飲み会なんて、あまりお酒の飲めないかーくんにとっては楽しくないだろうし…



いつもは仕事が終わればすぐ帰れるのに、飲み会に付き合わされてかーくんはきっと不機嫌だろう。



せめて…
待っててあげよう。



そう思ったんだ。



ていうか、私が安心して寝れないだけなんだけど…






―ガチャッ



そんな時、玄関から音が聞こえ、私は顔を上げた。



時間は夜10時を少し過ぎていた。



立ち上がり、玄関まで歩いて行く。



「おかえり、かーくん。」



「希………」



私を見るなり、かーくんは安心したような顔を見せ、そっと私を抱き寄せた。



酔ってはなさそう…
お酒の匂いはしないし。



ただかーくんの服から少しタバコの匂いがするだけ。