殴られる覚悟で…
俺はお義父さんに会った。



案の定、お義父さんは始め、俺のことを許してはくれなかった。



人に殴られるなんて…
あれが初めてだった。



「あの時は本当に悪かったね…」



「いえ、僕の方こそ。本当は、もっと早くに挨拶に行くべきだったのに…」



初めてここに来た時は、もう既に茉央が希のお腹の中にいた。



それも、お義父さんの怒りを買った原因の1つだっただろう。



「…19の娘が結婚したいって男連れて来て、しかも妊娠してるなんて…色々重なり過ぎて、冷静でいられなかった。それで君に当たるなんて…申し訳なかったね。」



あれから何度も、お義父さんは俺に殴ったことを謝ってくれている。



「お義父さん…」



「でも今となっては、一真くんみたいないい息子が出来て、孫もいるし、幸せだと思うよ。」