目覚めた赤ちゃんは、まるで何かを探しているかのように、キョロキョロと辺りを見回し始めた。



そして…
かーくんを見つめる。



「………っ」



見つめられて何も言えないかーくんを、赤ちゃんは尚も見つめる。



泣き出す心配は…
どうやらないみたい。



この人は自分のパパだって…
わかってるのかな?



「かーくん、大丈夫…?」



まだ赤ちゃんと見つめ合ったままのかーくんに、私は声をかける。



「…うん。大丈夫だけど…どうしたらいいの…?」



わかんない─



「あ…そうだ!ねぇ、かーくん。この子の名前は?」



「え…今それ!?」



「こんなに見つめてるのは、早く名前付けて欲しいからなんじゃない?」



…なんとなくだけど。



それに、私も早くこの子の名前知りたいし…



「じゃあ…言う、よ?」



「うん…」









「……結愛【ユウア】。」