そして、時は経ち…
夕方になった。
「希!」
いつも家に帰って来るより少し早いくらいの時間に、かーくんが病室にやって来た。
ちなみに茉央は今、お母さんとジュースを買いに行ってる。
「どうだ?調子は…」
「大丈夫だよ。病気じゃないんだから……」
ったく─
心配しすぎだよ。
「あ!それよりかーくん、赤ちゃん、今日から一緒にいられるんだよ♪」
そう言って、私は赤ちゃんをベッドから抱き上げた。
「かーくんも抱っこ、してみる?」
今寝てるし…
きっと大丈夫。
「う、うん……」
頷いたかーくんに、私はそ〜っと、慎重に赤ちゃんを手渡す。
「「あ…っ!」」
その時…
赤ちゃんが急に目を開けた。


