誰だって、こんな風に不安に思う時はあるから…
かーくんが自分の気持ちを隠さず教えてくれるのは、私にとってはとても嬉しいこと。
大丈夫…大丈夫…と何度も言いながら、私はかーくんの不安を取り除いてあげようとした。
かーくんはいつも頑張ってくれてるから、たまにはこうやって甘えてもいいよ。
「ありがと……希。」
ボソッと呟くように言われたお礼の言葉に、私は無言で首を振って答えた。
「なぁ………希?」
「ん?」
しばらくそうやっていると、落ち着いたかーくんが口を開いた。
「茉央には悪いけど…今日は俺だけの希でいて?」