その後、生徒に心配されながら教室を出て、職員室に帰った。
完璧に風邪引いた…
こんな感じ、久しぶりだ─
頭がボーッとしてきて、俺は力なく自分の机で突っ伏していた。
「一真…っ!」
しばらくその状態のままでいると、陽翔の声がして、俺は顔を上げた。
「陽翔………」
「…一真、さっきよりひどくなってんじゃん…ちょっと、ごめんな。」
そう言うと、陽翔は俺の額に手を伸ばし、そっと触れた。
なんか…
冷たくて気持ちいい─
「熱…っ!一真。お前、相当熱あると思う。俺もついて行くから、保健室行こ?」
保健室…?
生徒じゃあるまいし…
でも、このまま午後から授業したりは出来そうもないし、俺は陽翔の言葉に従った。