それから数時間後─
「ただいま〜!!」
あの電話のおかげか、だいぶやる気を出した俺は、さっさと仕事を終わらせて家に帰って来た。
「ぱぱ〜♪」
そんな俺を出迎えてくれたのは、笑顔で俺の方へと歩いてくる茉央だった。
そんな茉央を見て、俺はすぐに靴を脱ぎ捨てて、茉央を抱き上げた。
「ぱぱ〜、おっかぁ〜!」
茉央の言葉を聞いて、俺は瞬時に頭の中で変換…
あ…
茉央は俺に『お帰り』って言ってくれてるんだ。
「うん、ただいま。」
「た〜ま〜!」
俺の真似をして輝くような笑顔を浮かべる茉央。
本当…可愛いなぁ─
「…かーくん、ごめん!ちょっと手が離せなくって…!」
茉央の頭を撫でていると、希がキッチンから走ってきた。
そういえば…
いい匂いがする。